2013年11月7日木曜日

フォーエバーヤングジェネレーション

2009年12月19日06:19

外付けハードディスク、電子辞書、コーヒー、足の先、すっかり冷えたからこれきっかけで一年を終わりにしてもいいのだが、もっとしっくりくるタイミングがあるかもしれないといつも期待して、なかなか一年の終わりにふさわしいときを決められずに誕生日が何回かきてしまった。 
決めるもんじゃなくて自然とわかると思っているのだがそうはいかないのだろうか。 

それにしても、もう今年が終わったという人もいるだろう。 
マイハシ、マイカップ、エコブームが産んだ突然変異、一年の終わりは自分で決めるという「マイ・イヤー」は12月最後の日のカウントダウンと1月1日元旦の「あけましておめでとう」を過去のものにした。 

「今日何日?」みたいに「今日何年?」と聞けば、今は2210年だという者、まだ1968年だという者、様々だが問題はない。 

年明けが任意になり永遠の命を手に入れたと宣言する「フォーエバーヤング・ジェネレーション」と呼ばれる者も現れた。彼らは盤面が割れて何も見えない腕時計をして、いくらめくっても白紙な日めくりカレンダーを家に飾り、生えた髭は確実に剃り、体内時計も作動させないように1時間毎に軽食を取るなどして出来る限り時間の経過を示すものを排除した永続的な生活を好んだ。 
これに対極としてサンフランシスコ界隈に現れたのが「デイトリッパー」である。 
日帰り旅行者の如くマジという意味で、常に自分と向き合いその日常の中に一年の終わりを感じ取る事を信念としている。 
デイトリッパー界の重鎮、ジョン・ワンポイントは「切ったばかりの爪が思ってたより伸びていた、あけましておめでとう」と3050年、虎年を迎えた事を昨日の自身のブログで発表した。

しかし、フォーエバーヤングジェネレーションとデイトリッパーの対立は次第に深まり、フォーエバーヤングジェネレーションの若手注目株、クレイジー・メアリーの「デイトリッパーなんて、インポ野郎の集まりだわ」を発端として各地で抗争が激化した。 

次第にフォーエバーヤング、、(もうええわ)がその永続性に虚無を感じ、ストックホルムでの「一年365日宣言」で終焉を迎えた。 
結局、以後多くの人間はそれぞれ日々の中に一年の終わりを感じ取るように意識し始めたのだが自分自身でそのタイミングを決めることができないために、季節の温度や風景にたよる事となった。 

だけど、それでもいまなお「人生とは長い一日だ」と言うデイトリッパーに僕はなりたい。

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